…何これ…勝手に…

 

マナ…?やめろマナを…っ!

 

逃げて………逃げて父さん!!

 

「…アレン…お前を…愛してるぞ…」

 

 

 壊 し て く れ…

 

 

 白昼夢

 

「…レン、アレン!!」

「………えっ…?」

「ボーっとすんな!アクマそっち行ったぞ!」

「…えっ、あっ…」

 

 

【ガキィン!! 】

 

「…かはっ」

「…アレン!!!!」

 

 

 

…何で…こんなときに…あの時のことを…

 

しかも…あんなにハッキリ…

 

 

まるで、あの時の映像を見てる感じだった…

 

 

 

まるで―――――――――――― ……

 

 

 

 

 

「おい…マジかよアレン…」

「……」

 

 

…あの時は本当に…何が起きたか判らなくて…

 

こんな奇怪な手を持って生まれて…

この手で、僕は…マナを…

 

…父さんを、壊した。

 

 

 

あの時、マナは…僕に「愛してる」と言った。

 

そして…「壊してくれ」、と。

 

 

それから…僕は…

 

 

「…おいアレン!早く起きろって!!」

「……」

 

 

 

…傷口からラビの声が響く。

 

何度も何度も僕を呼びかけて。

 

大丈夫…僕は死なないから…

 

だから、泣かないで?

 

 

僕は………何処へも行かないから…

 

 

 

end

 

 

 

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